電機業界の現状や今後は?就活生に役立つとっておきの情報も紹介
5電機業界を志望する就活生にとって、業界の現状や今後の将来性などは気になるポイントです。私たちの日常に浸透した有名企業も多く、安定したイメージがある電機業界ですが、実際はどうなのでしょうか。
この記事では、電機業界の現状と今後について解説しています。業界内のトップ企業や、電機業界を志望する学生が押さえるべきポイントについてもご紹介していますので、電機業界に興味のある就活生の方はぜひ参考にしてください。
目次
電機業界の市場規模や今後の動向
はじめに、電機業界の現在の市場規模と今後の動向について解説していきます。
電機業界の市場規模
電機業界全体の市場規模は、約60兆円ほどと言われています。そのうち、国内生産の電気機器市場は5〜6兆円程度です。
国内生産が全体の10分の1程度の金額であることから、生産の多くは海外で行われるようになっていることがわかります。
メディアなどでは、日本のモノづくりは将来的に海外に取って代わられるという情報も見受けられますが、まだまだ大きな市場規模を有しており、安易に廃れていくとは考えにくい状況です。
電機業界の今後の動向
電気機器の販売額で見てみると、日本は世界第4位です。上位は中国、アメリカ、韓国となっており、日本の家電メーカーは2000年代の後半からやや苦戦を強いられています。
世界では、アジアの電機企業がどんどん売り上げを伸ばし、規模を拡大しています。ですから日本のメーカーも現在の状況にあぐらをかいていられる訳ではありません。
日本の電機メーカーにおいては、赤字部門が切り離されて売却されることが2010年代にたびたび起きています。
実際、日本のメーカーの白物家電部門は中国家電大手企業に売却されたり買収されたりしています。
今後もこの傾向は強まると考えられており、日本の電機メーカーはハイテクなソリューション産業へ舵を切っていくだろうと言えます。
電機業界の売上高ランキングと平均年収
ではここから、電機業界で売り上げトップの企業とその平均年収をご紹介していきます。
今回は売り上げ上位から3企業についてご紹介します。
1位 日立製作所
株式会社日立製作所は、日本で最大の売り上げを誇る電機企業です。
基本理念は「日本人としての誇りを堅持して優れた自主技術・製品の開発で社会に貢献する」ということです。
日立製作所の特徴のひとつとして、展開している事業の分野が多岐にわたっていることが挙げられます。電子・装置、建設機械、高機能材料や社会・産業システム、情報・通信システムなどが代表的な事業分野です。
現在は「社会イノベーション」の事業に力を入れていて、これまでに培った技術を社会的課題解決のために役立てることを目指しています。
新たなイノベーションに挑戦したい人材や社会貢献意欲の高い人材を求めています。
平均年収は900万円弱、平均勤続年数は19年で従業員の満足度もまずまず高いと言えます。
2位 ソニー
ソニー株式会社は日本で2位の売り上げを誇る電機企業です。
テレビやオーディオ、デジタル機器などが代表的な事業ですが、ゲームや映画、音楽などのエンタメ分野にも強みのある企業として知られています。
ソニーが求めるのは、他人と違うことができる、誰もやらないことをやれる人材です。新しいことを始めるチャレンジ精神あふれる人材が歓迎されます。
平均年収は1050万円、平均勤続年数は16年です。非常に高給といえますが、新しいチャレンジに臆さない人材が多いため、勤続年数はやや短めです。
3位 パナソニック
パナソニック株式会社は、日本で売り上げ3位の電機企業です。
パナソニックといえば偉大な創業者である松下幸之助が有名ですが、彼の「ものを作る前に、人をつくる」という言葉があらわす通り、人材育成に非常に力を入れている企業です。
「世界で戦える尖った強みを持った人」を求めており、仕事から世界を変えることができるような大きな夢を持った方にお勧めの企業です。
主な事業分野は家電、情報通信機器、住宅関連機器などです。
平均年収は770万円、平均勤続年数は22年です。人を育てる土壌がしっかりしているため、勤続年数も長くなっているようです。
電機業界への就職を目指すなら押さえるべきポイント
最後に、電機業界へ就職を希望している学生の方のために、内定を勝ち取るために押さえておくべきポイントを解説します。
IoTやAIなどの技術が活用されている
これからの電機業界で最も重視されている技術はIoTとAIです。
IoTとは、例えば帰宅途中にスマホから家のエアコンを付けることができるというような技術のことで、モノや機械からデータを取得して情報をインターネットでやり取りするものです。
IoTによって新しい社会が実現する可能性があり、スマートホーム・スマートシティなどを掲げて各社が技術開発と浸透に取り組んでいます。
AIとは人工知能のことですが、現在はデータとAIの活用が様々な業界で進んでいます。AI関連の特許出願は世界的に見ても日本の電機メーカーが数多く行っており、今後もこの傾向は強くなるといえるでしょう。
海外進出に力を入れる企業が増加している
日本では、少子化・高齢化が深刻に進んでおり、人口減少は避けられない状況です。
電機業界にとってもこれは問題で、新しい市場を求めて海外進出を積極的に行う企業が増加していることも昨今の重要なトピックです。
世界全体では人口が増えており、先の予測でもまだ増加する見込みがあるようです。
このため、電機メーカーの多くは今後、海外の市場を中心に見据えているのです。
電機業界への就活を有利に進めよう
電機業界について解説してきました。新しい技術は日々開発され、革命と呼ぶべき大きな変化も起こりうる業界ですから、常に柔軟な判断ができるチャレンジングな人材が求められています。先を読みながら新しい挑戦に立ち向かえる人材であることをアピールするためにしっかり準備を行いましょう。
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